
理想の住まいを実現できる戸建てのリノベーションですが、失敗例も少なくありません。
「設備が老朽化していて予算オーバーした」「業者選びに失敗してイメージしていた間取りにならなかった」「実際に生活してみると使い勝手が悪かった」など、さまざまな失敗の声があります。
本記事では、戸建てリノベーションでよくある失敗例を挙げ、失敗を防ぐための対策をご紹介します。
戸建てリノベーションでよくある失敗は、大きく以下の4種類に分けられます。
• コスト面での失敗
• リノベーション内容の失敗
• 業者選びでの失敗
• 物件選びでの失敗
それぞれの失敗について、具体的な内容を見ていきましょう。
戸建てリノベーションでとくに多い失敗がコスト面での問題です。具体的には、以下のような失敗があります。
• 想定外の追加工事で予算オーバーした
• 細部へのこだわりすぎて費用が膨れ上がった
• 工事費以外の諸経費の見落としがあった
• 相見積もりを取らず割高な工事費を支払った
とくに多いのは、工事が始まった後に想定外の追加工事が必要になるケースです。築年数の古い戸建ては、解体して初めて老朽化や腐食が見つかることがあります。耐震診断の結果、大規模な補強工事が必要となり、当初予算を大幅に超えてしまうケースも珍しくありません。
細部へのこだわりも予算オーバーの原因となります。「せっかくリノベーションするなら」と輸入建材や高級設備を選んでいくと、予算を大きく上まわることがあります。
工事費以外の諸経費も見落としがちです。仮住まい費用、引っ越し費用などの諸経費を考えずに予算を組むと、資金不足に陥る可能性があります。
また、相見積もりを取らずに1社だけで決めてしまうと、相場より高額な工事費を支払うことになりかねません。
リノベーションの内容に関してよくある失敗は以下のとおりです。
• LDKを広くしすぎて冷暖房効率が悪くなった
• 収納スペースを削りすぎて物があふれる生活に
• 流行のデザインを採用したが数年で古く感じるように
• デザイン重視で選んだ設備が使いにくい
なかでも間取りの失敗は日常生活に直接影響します。LDKを広くしすぎて冷暖房効率が悪くなったり、収納スペースを削りすぎて物があふれたりするケースが考えられます。
デザイン面に関しては、流行を追いかけたにもかかわらず、数年で古く感じるようになってしまい思い描いていたものと少しズレた印象になる事も。また、個性的すぎるデザインは、将来の売却時にマイナスとなる可能性もあるため注意が必要です。
また設備選びも重要です。デザイン重視で選んだキッチンが使いにくかったり、省エネ性能を軽視してランニングコストが高くなったりする失敗例もあります。
リノベーションの成否を左右するといっても過言ではないのが業者選びです。技術力や提案力、コミュニケーション能力に問題がある業者では、理想の住まいは実現できません。
そこで、業者選びでの失敗例を把握しておくことが大切です。具体的な失敗は以下のとおりです。
• 担当者と話が通じず、思いが伝わらない
• 家の問題を見抜けず、工事中に想定外のトラブルが発生
• 複数の業者に別々に頼んだら、連携不足でトラブル続き
• 工事後の不具合に対応してもらえない、対応が遅い
• 最初は安い見積もりだったのに、後から追加料金を請求された
技術力がない業者では、希望を伝えてもイメージと違うものが完成してしまいます。また、家の隠れた問題を見つけられず、工事を始めてから大幅な計画変更が必要になることもあります。
担当者との相性も重要です。話が通じない、質問しても曖昧な返事しか返ってこない担当者では、満足のいくリノベーションはできません。複数の業者に分割発注すると、業者同士の連絡不足でトラブルになることもあります。
また、見積もりでも注意が必要です。業者の中には、最初は安い金額で契約を取り、工事が始まってから追加料金を請求してくる悪質な業者もいます。そのため、契約前の見極めが大切です。
このようなトラブルが起こるかもしれないという事を頭の片隅において業者選びをすることで、失敗を未然に防ぐことができるでしょう。
物件選びでの失敗としてよくあるものは以下のとおりです。
• 壁を壊せない構造で、希望の間取り変更ができなかった
• キッチンやお風呂の位置を変えられなかった
• 購入後にシロアリ被害や雨漏りが見つかった
• 家が傾いていて大規模な修理が必要になった
• 購入後に近隣環境が大きく変わってしまった
建物には柱と梁で支える構造と、壁で支える構造があります。壁で支える構造(2×4工法など)の場合、壁を取り払って広いリビングを作ることができません。これを購入後に知って、理想の間取りが実現できなくなるケースがあります。
建物の隠れた問題も深刻です。見学時には分からなかったシロアリの被害や雨漏り、家の傾きなどが、購入してから見つかることがあります。古い建物では、健康に害のあるアスベストが使われていることもあり、除去に高額な費用がかかる場合もあります。
また、周辺の環境問題で後悔することもあります。購入前には知らなかった近所トラブルや、数年後に大きなマンションが建つなど、住環境が変わってしまうこともよくある失敗として把握しておきましょう。
戸建てのリノベーションで、失敗を避けるためには以下の対策を講じるとよいです。
• 事前に建物診断を受けておく
• やりたいことの優先順位を決めておく
• 複数の業者をよく比較しながら選ぶ
• ワンストップリノベーションの会社に依頼する
とくに重要なのは、信頼できる専門家や業者を見つけることです。では、それぞれの対策について詳しく見ていきましょう。
建物診断は、住宅の専門家が建物の状態を詳しく調べるサービスです。人間ドックの住宅版のようなものになります。
診断では、家の土台がしっかりしているか、柱や梁が傷んでいないか、水道管や電気配線に問題がないかなど、普段見えない部分まで詳しく調べます。建物診断しておくことで、リノベーション工事を始めてから「大規模な修理が必要」という事態を防げます。
事前に必要な修理が分かれば、最初から正確な予算を立てられます。また、「この壁は取り払えない」「水回りはここまでしか動かせない」といった制限も分かるため、実現不可能な計画を立てずに済みます。
費用はかかりますが、後から数百万円の追加工事が発生することを考えれば、必要な出費だと言えるでしょう。
予算オーバーを避けるには、事前に優先順位を付けておきましょう。リノベーションの理想と現実のギャップは避けられないため、限られた予算で最大の満足を得る工夫が必要です。
優先順位の付け方でおすすめは、家族全員で話し合い、やりたいことを「必須」「重要」「希望」の3段階に分ける方法です。必須は耐震補強など安全性に関わるもの、重要は間取り変更など生活の質に関わるもの、希望はデザイン性など必須ではないものです。優先順位をつけることで、後から予算を調整するときにも冷静に判断できます。
リノベーション業者選びで失敗しないためには、複数の業者を比較することが大切です。1社だけで決めてしまうと、その業者が本当に良いのか判断できません。
業者を選ぶ際のチェックポイントは以下のとおりです。
• 戸建てリノベーションの経験が豊富か
• こちらの希望をきちんと理解し、より良い提案をしてくれるか
• 質問にすぐ答えてくれて、説明が分かりやすいか
• 見積書に何にいくらかかるか詳しく書いてあるか
• 工事後の保証やメンテナンスがしっかりしているか
とくに大切なのは、戸建て住宅のリノベーションに慣れているかどうかです。たとえば「ここに壁があると生活しづらいので、こう変えた方がいいですよ」といった具体的な提案をしてくれる業者は、経験豊富で信頼できると言えます。
最低でも3社から見積もりを取って比較しましょう。値段が安すぎる業者は、後から追加料金を請求してくることがあるので要注意です。価格だけでなく、担当者の対応や工事内容、保証の充実度など、総合的に判断することが大切です。
これから中古住宅を買ってリノベーションする場合は、物件探しから工事まですべて任せられる「ワンストップリノベーション会社」がおすすめです。
最大のメリットは、物件を買う前にどんなリノベーションができるかを専門家に相談できることです。せっかく家を買ったのに「壁が壊せなくて理想の間取りにできない」「思った以上に費用がかかる」といった失敗を防げます。
また、家の購入費用とリノベーション費用を合わせた総額で考えられるので、予算を組むのが簡単になります。住宅ローンも一本化できることが多く、手続きも楽になります。
すべての窓口が一つになるため、「誰に聞けばいいか分からない」「業者同士の連絡がうまくいかない」といった心配もありません。
戸建てリノベーションは理想の住まいを実現できる方法ですが、ここまでご紹介してきたように準備不足で失敗してしまうケースも多くあります。
しかし、どのような失敗例があるかを知った今、対策することで防ぐことができます。何より大切なのは、信頼できる業者を見つけることです。経験豊富で、要望に応じた提案や充実したアフターフォローのある業者に依頼できれば、理想の住まいが実現できます。
もし、どの業者に依頼するか悩んでいるのであれば、ぜひ石友リフォームサービスにご相談ください。詳しくは下記をご覧ください。