戸建てのリノベーションは、今の家を残したまま快適な住まいに作り変えたい方や希望エリアで中古物件を購入したい方にとって有効な選択肢のひとつです。しかし、費用面やリノベーション時の制限、住み始めるまでの期間の長さなど、事前に知っておくべきデメリットもあります。
本記事では、戸建てリノベーションのデメリットと、それらを回避するための具体的な方法をご紹介します。リノベーションで後悔しないために、ぜひ参考にしてください。
戸建てをリノベーションする前に知っておきたいデメリット・注意点
戸建てをリノベーションする際には、以下のデメリット・注意点を把握しておきましょう。
• 補修工事で費用がかさむことがある
• 住宅の構造による制限で思い通りにリノベーションできないことがある
• 住み始められるようになるまでに時間がかかる
• ローンの金利が高い
それぞれ解説していきます。
補修工事で費用がかさむことがある
戸建てのリノベーションでは、建物の状態によって予想以上に費用がかかるケースがあります。とくに築年数が経過した物件では、耐震補強工事や断熱改修工事が必要になることが多く、当初の予算を大幅に超えてしまう可能性があります。
例えば、築30年以上の戸建ての場合、基礎のひび割れや柱・梁などの劣化、シロアリ被害などが見つかることがあります。こうした問題を解決するために、リノベーション費用とは別に数百万円の追加費用が発生することは珍しくありません。
また、解体工事を進めていく中で、配管の老朽化や電気配線の不具合など、表面からは見えない問題が発覚することもあります。
住宅の構造による制限で思い通りにリノベーションできないことがある
戸建て住宅の構造によっては、思い描いているリノベーションができない場合があります。
とくに2×4工法や軽量鉄骨造などの建物では構造上、壁を撤去することができないため、大幅に間取りを変更することが難しいです。
例えば、リビングダイニングを広々とした空間にしたいと考えても、壁が邪魔になり、開放的な空間が作れないことがあります。また、水回りの移動を希望していても、配管の勾配を確保できない場合は、キッチンや浴室の位置を変更できません。
さらに、増築を検討する場合も、建ぺい率や容積率などの法律で決められたルールによって、希望通りの拡張ができないケースもあります。
リノベーション前に建物の構造や法的なルールをよく確認することが重要です。しかし、専門的な内容になるため、分からない場合は依頼するリノベーション会社に相談してみるとよいでしょう。
住み始められるようになるまでに時間がかかる
戸建てのリノベーションは、工事規模によって異なりますが、実際に住み始めるまでに1〜5ヶ月程度の期間が必要です。部分的なリノベーションなら1〜2ヶ月、フルリノベーションの場合は3〜5ヶ月程度かかることが一般的です。
また、工事中に予期せぬ問題が発生した場合は、さらに工期が延長される可能性があります。仮住まいの家賃や引っ越し費用など、追加の出費も含めてリノベーション計画を立てることが大切です。
ローンの金利が高い
一般的に、リノベーション費用にはリフォームローンを利用することになりますが、住宅ローンと比べて金利が高く設定されています。
住宅ローンの金利が年0.4〜3.0%程度なのに対し、リフォームローンは年2.0〜5.0%程度と、リフォームローンの方が金利は高い傾向があります。また、借りられる金額も住宅ローンが数千万円から1億円程度まで借りられるのに対し、リフォームローンは500万円から1,000万円程度となっています。
返済期間についても住宅ローンが最長35年くらいなのに対し、リフォームローンは10〜15年くらいと短く設定されています。そのため、月々の返済額が高くなり、家計への負担が大きくなってしまいます。
中古住宅を買ってリノベーションする場合は、住宅購入費用とリノベーション費用をまとめた住宅ローンを使えることもありますが、すでに所有している住宅のリノベーションでは、この方法は使えません。結果的に、高い金利での借り入れとなり、総返済額が増えてしまうことがあります。
戸建てのリノベーションには新築や建て替えにはないメリットがある
ここまでデメリットを見てきましたが、戸建てのリノベーションには新築や建て替えでは得られないメリットもあります。
• 思い出の詰まった家を残しながら快適にできる
• 固定資産税が新築より安く済む
• 予算に合わせて少しずつ改修できる
• 物件の選択肢が大幅に増える
長年暮らした家には家族の思い出が詰まっています。リノベーションなら、柱や梁など愛着のある部分を残しつつ、現代の暮らしに合った間取りや設備に変えられます。
さらに、建物の評価額が新築ほど上がらないため、毎年の固定資産税を抑えられます。予算が限られている場合は、まずは水回りだけ、次は外壁、といった具合に少しずつリノベーションを進めることも可能です。
また、中古の戸建てを購入してリノベーションする場合は、新築と比べて物件の選択肢が大幅に広がります。希望エリアで新築物件を探すのは難しくても、中古物件なら駅近や閑静な住宅地など、求める立地条件を満たす物件が見つかりやすくなります。
戸建てをリノベーションするときのデメリットを回避する方法
戸建てリノベーションのデメリットは、以下の2つの方法で回避することができます。
• 戸建てのリノベーションが得意なリフォーム会社に依頼する
• ワンストップリノベーションのサービスを活用する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
戸建てのリノベーションが得意なリフォーム会社に依頼する
戸建てのリノベーションは、戸建てのリノベーションを得意としているリフォーム会社に任せるのが一番です。建物の構造や法規制に精通しており、理想の住まいを実現してくれます。
例えば、リノベーションの実施にあたって構造上の制限がある場合でも、代わりの案を提案してもらえます。撤去できない壁を活かしたデザインや、配管ルートを工夫した水回りの移動など、制約がある中で最大限の要望を叶える方法を見つけてくれるでしょう。
また、問題が発生し得る箇所を事前に予測し、追加で費用がかかるリスクを最小限に抑える提案もしてもらえるのも大きな特徴です。
ワンストップリノベーションのサービスを活用する
ワンストップリノベーションは、物件探しから設計・施工、アフターサービスまでを一貫して提供するサービスです。
ワンストップリノベーションの一番のメリットは、物件を探す段階からリノベーションを前提としたアドバイスを受けられることです。構造上の制限が少なく、理想を実現しやすい物件を選んでもらえるため、購入後に「思っていたリノベーションができなかった」という失敗を防げます。
また、物件購入とリノベーションを一体で進めることで、住宅ローンにリノベーション費用を組み込むことが可能になります。金利の高いリフォームローンを利用する必要がなくなり、低金利で資金調達ができるのがメリットです。
さらに、窓口が一本化されることで、各種手続きがスムーズに進みます。責任の所在も明確になるため、万が一トラブルが発生した際の対応も早いです。
まとめ
戸建てのリノベーションには、補修工事による費用の増大、構造上の制限、長い工期、高金利の住宅ローンといったデメリットがあります。しかし、これらのデメリットは、戸建てのリノベーションが得意な会社への依頼やワンストップリノベーションサービスの活用により、回避することができます。
戸建てリノベーションは、思い出の詰まった家を残しながら、新築に近い快適さを実現できる魅力的な選択肢です。デメリットを理解しておき、適切な対策を講じれば、コストを抑えながら理想の住まいを手に入れられます。
戸建てのリノベーションを検討中で、物件探しから設計・施工、アフターサービスまでワンストップで対応できる会社をお探しなら、ぜひ石友リフォームサービスにご相談ください